これをお読みいただいている皆様は謎解きゲームをされたことはあるでしょうか?
謎解きゲームとは、会議室、テーマパークやミュージアム、時には街全体など、あらゆる場所を舞台に変え、出題された謎を解きながら物語を進めるゲームです。そういう意味ではどのようなシチュエーションでも出来るゲームだと言えます。
私は前の職場で某大手ゲームメーカー(以下ゲームメーカー)とタイアップして資産形成の必要性を考える切っ掛けとなるための謎解きゲームを作り、そのゲームメーカーが運営する店舗で1年以上にわたって上映してもらったことがあります。そんなご縁もあって、当時のプロデューサー(以下Aさん)と今でも懇意にしていただいています。
Aさんは、ご自身の夢を叶えるため50歳になったタイミングで独立されました。周りの方からは何故?といった声もあったようですが本人は全く意に介していません。数か月が経った頃、初受注があったとの連絡をもらい、お手伝いにいくことになりました。
お仕事はロッテマリーンズの地元幕張での開幕3連戦、主なターゲットは小中高生のいる家族です。球団側の目的はファンサービスですので、難しくし過ぎないようにし、初めての小中学生にも解けるように作ってありました。準備していたセット数は、予定していた半分の時間で配り終わってしまい、後から来られた方は「明日は間に合うように来ます」とおっしゃっていただくなど非常に盛況なうちに終了しました。
私はAさんの独立されてからの目標が非常に高いと感じていましたが、本人は全くそう思っていなくて、とても戦略的です。今回のロッテマリーンズもそうですが、どんどん大企業にアポイントを申し入れていきます。私は「飛び込みなのによく会ってもらえますね?」と聞くと「提案内容がしっかりしていれば(話も聞かずに)断られることはないですよ」と話していました。
確かに彼は数撃てばあたるというスタイルの営業ではありません。相手が間違いなく欲しているという仮説のもと、検討に値する規模や発注額などを調べ、的確なタイミングで提案をしています。タイミングが合わなくても、時期がくれば相手から声を掛けてもらうといったこともあるようです。
今でも大手の企業が謎解きゲームを提供しています。でも、Aさんはそれでも目標が達成できると考えています。なぜなら、少数だからこそ提案できるフィールドがあることを知っているからです。まずはターゲットを明確にし、よく調べ、工夫し、トライ&エラーを繰り返しています。さまざまな意味で勉強をさせていただいていますが、今後ともAさんの力になれるよう頑張ります。
本記事は、以下のサイトで公表したものの再掲(一部修正)となります。
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