データの使い方もテクニック!?

 前回、さんまのことを書きましたが、今回は鮭です。北海道のローカル番組を見ていたところ、『北海道では鮭がこの数年不漁が続いており、鮭の切り身だけではなく、おせち料理では定番の「いくら」の価格にも影響を与える』として、こちらのデータを使用していました。

 そして、『鮭に代わってブリが取れるようになっており、〇〇市では地元料理人によるブリ料理コンテストが行われ、新たな名物作りが行われています』と締めくくられていました。

(表は北海道水産現勢から筆者が作成。単位:トン、円/kg)

 

 

 既に掲載した漁獲量の表をグラフにするとこうなります。2010年比4割になった鮭と5倍になったブリ。一見、上の表を見ただけでは、ローカル番組の話に違和感はありませんが、グラフにするといかがでしょうか。随分、印象が違いませんか?

 ローカル番組の見せ方が、グラフではなく、表であったのは、ストーリー作りにはその方が良かったからですね。

 何かを説明する時に数値は必要であり、また、使い易いものです。それは、数値の見せ方で、強調し易かったり、理解を得やすくなったりするからです。でも、読み手はそれだけを鵜呑みにしてはいけないこともありそうですね。